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新型の寒冷地テストを行う
ここからが、本題です。
性能の確認にはテストしかありません。
実務が入っていなかったことと、快晴になったことから、富士山スバルラインにてのテスト撮影を行ってきました。
標高は2000mオーバー。風は最大で6m/Sという、バルーン空撮には悪い条件にてテストに挑みます。
その結果は・・・予想通り、旧型に劣るという結果の確認となりました。
同じ場所では無いのですが、過去にも1500mオーバーの条件にて何回かのテストを行っています。
特に、昨年の夏以降の、最新世代となった3号機以降の機体の中で比べると、もっとも性能が低いという結果が示されました。
ヘリウムガスの容量が最大であることから、浮力そのものは十分あるのです。
風速2m/S以下なら、この場所でも問題なく撮影ができます。
しかし・・・瞬間で5m/Sを超える突風が出てくると姿勢の乱れが出てきます。
新型の大きな欠点
この日のテストでは、移動を含み数カ所にてテストを行いました。
これは乱流の影響の有無を交えて過去のバルーンと比較を行うとしたからです。
数時間に及ぶ、乱流の中のフライトで導き出せた答えは・・・
バルーンの対風性能はヘリウムガス容量で決まらない!
0[Zero]のバルーンは車載可能なほどコンパクトなのに対風性能が高いことが特徴です。
ヘリウムガスが少ない事を空力特性で補うというのが特徴です。
最新式の5号バルーンでは、微妙にサイズが変わったバルーン部の空力特性が変わったことにより姿勢の乱れが発生していることが確認出来ました。
本当に、わずかなサイズの違いなのですが大きな結果に表れています。
新型の場合
1):風見鶏効果が弱い
2):そこに、横風が入る
3):バルーンの姿勢は乱れ、さらに流される (上の写真がこの瞬間)
4):2に戻り、さらに流される
旧型の場合
1):風見鶏効果が強い
2):突風が吹くと、その方向に瞬時に向く
3):風は常に、前方から入りバルーンは垂直に上がる
4):2に戻り、バルーンは常に垂直に戻る
結論としては、新型では風に正対しない為に、「バルーンは流され」「姿勢は乱れ」という悪循環に陥っています。
旧型では、ヘリウムガスによる浮力では劣る物の、「バルーンは風に正対し」「姿勢は微動だにしない」という理想的なバルーンになっています。
新型と旧型では、バルーン部(銀色の部分)は全長が20cm程度違います。
直径は同じであることから、尾翼の使い回しを可能にしていました。
新型では、旧型で性能が高いことが確認できている最新の設計コンセプトの尾翼を、そのまま使いました。
これが最大のミスです。
旧型である4号機にて最適化されている尾翼は、全長が伸びた最新型(5号機)には、小さすぎる尾翼だったのです。
4号機の制作時には、限界までの軽量化の一部として尾翼も様々なサイズを試作しています。
その結果、軽さと風見鶏効果のバランスが最も取れている尾翼を採用しているという流れがありました。
この尾翼を、寸法は20cmしか変わらないからという理由で、そのまま5号機に移植をしてしまいました。
実務で「何となく性能が悪い」と感じていたのは間違いではありませんでした。
標高2000mの乱流という、バルーン空撮には過酷な負荷をかけることにより、5号バルーンの欠点を炙り出すことに成功しました。
今後は、5号バルーンの尾翼を最適化という方向も考えられるのですが、サイズが一回り小さい4号機の総合性能の方が魅力的です。
高地でのバルーンサイズアップによる浮力の増強は魅力的ですが、長距離移動時に仮眠を取ることも困難になるバルーンのサイズは問題です。
様々な理由から、バルーンサイズを小さくすることから、2009年の開発目標の一つです。
今回の5号バルーンは開発を一時停止し、4号を発展させた6号の開発を進める予定です。
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