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ドローン空撮[技術解説] - 犯人は、コントローラー?受信機?

DJI GPS
DJI設定画面のハードコピー

新品のDJI WooKong Mが到着しました。
「どちらにしても必要だから・・・」とコントロールユニットのみの購入。
ここが信頼出来ないと、機材セットアップを組み直す必要性が出てきます。
設定ソフトやハードのクセに慣れてきたことから、DJIで出来れば行きたいという思いがあります。
しかし・・・
信頼出来ないなら、早急に頭を切り換える必要があります。

まずは、結論から。

DJIの信頼性は、国産メーカーよりも一桁劣る。

DJI メインコントローラー

今後の代理店やメーカーの対応で、この評価が変わる可能性があります。
あくまで、今の段階での印象です。

写真の真ん中が初期不良として一番疑わしいパーツ。
ジャイロとアンテナはそのままで、メインコントローラーのみを交換しました。

メインコントローラーはファームウェアなども触らずに、ポン付け。
素の状態で、検証を開始します。

現象1:最初のユニットとは違う・・・

動きが違う・・・

これが最初に表示された画面。
エレベーター・エルロン・ラダーの全てが微妙にズレています。
ズレの量は、最初のユニットよりも少なめ。
ただし、ラダーを含む3軸に対してズレが発生しています。

出荷前にテスターに掛けて、正常値の範囲に追い込むとは思いますが・・・
バラツキは、大きめと言えると思います。

サブトリム調整

サブトリム調整

気に入りませんがサブトリムで調整。
最初のユニットよりは小さい範囲で調整が完了。

ここから電源投入テストに入ります。

初期不良か相性か?

恐るべき信頼性の無さ

からテストスタート。

電源再投入毎にシャッターを切っています。

電源再投入3回目:トリムズレ

電源再投入10回目:トリムズレ

電源再投入12回目:トリムズレ

トリムズレ再発

トリムズレ再現

3回目・10回目・12回目共に、同じ方向に、同じ量のトリムズレが発生。
初回のユニットよりも、ズレの量は軽微です。
軽微ですが12回中3回の再現性がありました。

初回のユニットの様にトリムズレが発生して、それを感じ取る事が出来ない量かもしれません。(フライトはしていません)
しかし、放置して良い現象とも思えません。

全て新品に

念のため、全て交換

メインユニット以外が初期不良という可能性も疑う必要があります。
GPSもIMUも、本日到着した新品に交換です。

なお、トリムズレの量がメインユニット毎に再現性があることから、受信機の故障の疑いは持っていません。(相性という可能性有り)

代理店やメーカーの話次第では・・・
カーボンなどの影響を受けないテストベットの用意。
こんな生産性のないテストはしたくないのですが・・・(カーボンの影響も含めメーカーや代理店が済まして欲しいテスト)

今後は、どうするのか?

今回のテスト結果を基に、まずは販売店と相談します。
今のところも、相性の可能性は残ります。
「相性」が設定ソフトを走らせるPCなどというところまで想定する必要があります。
最終的には、代理店なりにユニットを戻して現象の確認が必要でしょう。

確認後に・・・
「正常値の範囲です」という回答もあり得ます。

相性にしても、(最新のJRと?)初期不良としても、製品のバラツキとしても・・・
DJIというメーカーが信頼出来ないという印象が拭えません。

確かに飛びは、素晴らしいのですが・・・
所詮は、10万円で購入出来るコントロールユニットと言う事でしょうか?

取りあえずは、ショップと代理店の回答を待ちます。

公開日:2011/12/21
最終更新日:2014/12/05
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