マルチローター空撮[技術解説] - 空撮ムービー撮影にフルサイズ一眼は必要なのか?

マルチローターとフルサイズ動画
バルーン空撮に用いてる5Dmk2

2011年12月現在:
・マルチローターに5DmkⅡの搭載は可能

0 [Zero]にも、CANON 5DmkⅡが搭載可能なマルチローターが来月には納品されます。
テスト開始は2011年1月中頃予定。

0 [Zero]のサイト(2011年12月現在)では・・・
2012年初夏までに、キヤノン5Dmk2クラス(ボディ+レンズ=1.5kg)にてのサービス開始予定です。

この様に記載しています。

1月に5Dmk2クラスが搭載可能な機体は手に入る。
しかし、正式なサービスは半年以上先。
コンパクトデジカメを搭載した1号機の開発期間を2ヶ月と想定しているのに、慎重に事を進めています。
これには、以下の様な理由があります。

・位置精度の高いホバリング
・完璧な三軸制御ジンバル
・地上からのピント調整機能の搭載
・社外秘の新規開発事項

5DmkⅡの性能をフルに発揮した空撮には、上記の機能が必須であると考えていました。

上空でもビン送り。

5DmkⅡの採用の最大の理由はココにあると理解しています。

同業者(従来型ラジコン空撮)には、5DmkⅡを搭載している会社も見受けられます。
しかし・・・
ビン送りに着眼していると思われる撮影サンプルが見受けられません。
そのラジコンヘリコプターには在るべき位置にピント調整機構は組み込まれていません。
つまり・・・
他社は、絞り込んだ状態でフルサイズ動画を撮影していると思われます。
もちろん、機体の移動によるピン送りも可能ですがスチール撮影の延長として動画撮影を捉えています。
どのような機体を用いても5DmkⅡの力を引き出すには、根本的な機体改修が必要です。

ここまでの開発作業でも、0 [Zero]は絶対的な位置精度をマルチローターに求めています。
それは、ピントの浅い動画を空撮するには必須の性能であるから・・・
求められているのは、
地上と同等クオリティのフルサイズ動画。
これを理解していないと、従来のラジコン空撮(スチール)の延長線の動画しか撮れません。

「上空でのピン送りなど無意味・・・」
この様に言われてしまうと、ここで終わってしまいます。

バルーン空撮屋は、カメラ内部まで軽量化の対象

5Dmk2分解中

バルーン空撮は、ラジコン空撮の格下。
所詮は風船。大判など使わないだろうと・・・

←「風船をつかっているから」ここまで踏み込む必要があります。
バルーン空撮は、ラジコン空撮と比べると技術の伸びしろが無い世界。
この数十年で革新的な技術の発明はありませんでした。
ヘリウムガス以上に浮力を持つ現実的なガスの出現はあり得ません。
つまり、物理的な壁で「詰んでいる」のがバルーン空撮業界です。
壁を越えるには、購入直後の高価なデジカメですら軽量化の対象です。

※必要ならば、大判カメラもカーボン材にて軽量に自作します。

レンズの軽量化中

それ故に・・・
・あらゆる部品は、カーボンに置換
・レンズ・カメラは軽量化の為に肉抜
・カーボン材も必要なら、材料レベルから制作

ここまで踏み込んで、圧倒的な性能差を手にしています。
メインとなるレンズは3本購入。その中の1本は軽量化の研究に投入というのが0 [Zero]の「いつも通り」です。
今回のラジコン空撮再開では、安全性の観点からマルチローターの採用。
そして、徹底的なテストと慣熟。
その時点の世界トップと呼べる状態から本サービス開始を予定しています。

コラム:本物のフルサイズ動画は可能になるのか?
本物のフルサイズ動画は可能になるのか?

Q:フルサイズ動画は可能になるのか?

A:他社と同等クオリティなら即時に可能。
0 [Zero]が求めるクオリティなら、数年の開発期間が必要

・2kgのペイロード
・スタビライザー付き
・画像転送

この条件なら、即時にサービス可能。ただし、絞りはf8固定。クレーンのような「止まり」は不可能。
つまり、5DmkⅡを用いる理由が無い。

0 [Zero]が最終的に求めるクオリティー
・85mm以上でもブレが確認出来ない
・上空でピント送り可能(ヘリ移動)
・上空でピント送り可能(ヘリ固定)

「期待されている映像を上空から撮れるのか」と問われると・・・
合格点の出せる映像を2012年中に撮影するのは、不可能と考えています。
既存技術では、上空で完璧にラジコンヘリを止めるのは不可能。
微妙でも上空で動きがあることから、浅いピントで撮ることが出来ません。
これに関しては、世界中の全ての空撮会社が該当。
近距離の中望遠という限定をつけると、2020年でも実現出来ないと思います。

特許出願済みの技術は、この様な案件にも対応可能。
・地上と同等の、ピン送り
・その後、上昇しつつ上空に後退

これを可能にする基礎技術も、2011年10月の特許出願に含まれています。
結局は、特許出願の技術を早急に形にすることが、5DMk2などのフルサイズ動画の画質向上にもつながっています。

従来の業務(バルーン空撮)を消化しながら、マルチローター機(主に小型機)の開発と実務。
さらに、特許出願技術の実体化。
数年は、頭の中でマルチローターが飛び続けることになります。

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