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ドローン空撮[技術解説] - ラピド工房

DJI Wookong-M
DJI検証中

数日前に、DJI Wookong-Mのトリムズレが解決しました。
これにより、マルチコプターの頭脳と言えるメインコントローラーは、DJIが本採用となりました。
今後もトラブルは起こすでしょうが短期間でキチンとした修正を打てるメーカーです。

さて、今年(2011年)もわずかとなっていしたが本格的な機体開発の為に、長野県のラピド工房(外部リンク)に買い出しに出かけました。
0 [Zero]の事務所がある山梨からは片道160kmの距離。
関西方面の出張の際に、良く利用する中央道の飯田ICからは5分程度の距離。
出張の帰りに気軽に寄ることが出来る場所にあります。
マルチコプター空撮業務に必要なパーツを豊富に在庫することから、0 [Zero]にとっては、「倉庫」の様な存在です。

この日は実務に用いる予定の5Dmk2搭載前提の機体。(2号機)
さらに、研究用として2~3台程度のフレーム。
各種モーターやプロペラ・メインコントローラーなどを購入してきました。

ラピド工房の良いところ

ラピド工房の良いところ

通常のラジコンショップとラピド工房の最大の違い。
それがショップを入って直ぐに目にする、この景色にあります。
現在は、「ラジコン屋」となったようですが最近まで小さな工場を営んでいました。
つまり、店主は、「物販」ではなく「製造」出身。
マルチコプターで多用するモーターマウントなども、ここで制作されています。
需要がわかった上で製造が出来るのですから、物が良いのは当然。
初期の中国製ラジコンヘリコプターの様な、「飛ばせない人間が設計した」という雰囲気がありません。

ラピド工房オリジナルパーツ

昨日も、研究の為に、代表的なクアッドローターであるGAUI 500Xのフレームを購入しました。(2セット+α)
そのモーターマウントなどを、0 [Zero]のフルスクラッチ小型機に流用出来ないかという研究だったのですが・・・

「総合的に、ラピド工房オリジナルの方が優れる」という結果にいたりました。

強度は十分で価格も良心的。
パイプ径が太いにもかかわらず、500Xと比較すると軽量。
GAUI 500Xのパーツの方がパイプ径を小さく出来る事まで考えると軽量化が進められる可能性があります。
しかし、精度と強度は確実に劣る。
軽量化の為にはある程度の経験も必要と・・・一般の方におすすめできる物ではありませんでした。
0 [Zero]では500Xのモーターマウントもパイプ径と総合的に用いて、軽量化スペシャルのテスト機には採用していきます。

一通りのパーツを購入後に、情報交換を行ったのですが・・・
今回の、「Wookong-MとDMSS相性」に関しても、ラピド工房側で独自に機材を購入して検証を行おうとしていたそうです。
正規代理店は拒否したにもかかわらず・・・
0 [Zero]も解析準備を進めていたのですが間に合いませんでした。
2011年12月のタイミングではJR(DMSS)の特定機材の入手が困難になっていました(タイ関係?)
故に、検証機材が揃う前に、ファームアップにより解決してしまったと・・・

Wookong-Mの様な特定分野に特化した機材はノウハウが必要です。
海外からの購入や不慣れなショップからの購入では十分な能力は発揮できません。
0 [Zero]でも初期不良を疑う為に、早々に二台目のWookong-Mを購入し検証をすることになりました。
海外通販などを用いた場合は・・・基本的には泣き寝入り。
国内で購入の場合も、技術と経験が無い販売店からの購入なら・・・同様。
プロでも、アマチュアでもWookong-Mを購入するなら、ラピド工房をおすすめします。

Wookong-M×3

本格的なマルチコプター採用から一ヶ月にして・・・

メインコントローラー : Wookong-M×3+NAZA×1
送信機 : XG8×2
DMSS受信機 : 8ch×6+6ch×1+4ch×1

材料は揃いました。
本格的な機体設計とテストが年明け後に開始されます。

なお・・・
0 [Zero]とラピド工房は特定な繋がりはありません。
ラピド工房がWookong-Mの取扱量が増えた方が「スペアパーツなどもストックして頂けるかも」とは期待しています。

公開日:2011/12/30
最終更新日:2014/12/15
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