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アウディA4 2.0 TFSIクワトロ 評判が良いのもわかるけど・・・

アウディA4 2.0 TFSIクワトロ

←長期代車としてやってきたアウディA4 2.0 TFSIクワトロ。
普段はデザイナーが乗っています。

今日は地元のWebサイト関連の打ち合わせがあったことから、私の運転で現場に向かいました。
結果として・・・試乗報告になります。

いつも通り、結論から。
・旧型のクワトロよりも、遙かに良い
・廉価モデルよりも、積極的にこちらがおすすめ
・バックは不得意(坂道という特定条件)
・私は意地でも買わない!

出来の良い車を、褒めちぎっても面白くありません。
自動車ライターの方が指摘しない(気がつかないor大人の都合)、ネガティブ事項を中心に現行A4のベストバイモデルを掘り下げます。

最初の口当たりはBMWよりも良い

S Line

試乗車はS Line。
18インチ装着(CINTURATO P7)
走行1,000km台(もちろん、ピカピカ)

上出来な代車です。
なんか、アウディさんから上客扱いされているような・・・
来年は2台が登録から5年を迎えます。
そろそろ、買い換えろと言っているのか・・・

ネットで軽く探して限りはこのモデル(2.0クワトロ)の評判は上々。
具体的なネガを指摘している試乗記は見つかりませんでした。
私の評価も、概ね同じ。
新車購入の検討で3シリーズと比較して、こちらに決まるのも頷けます。

18インチを履いているのに、不必要に堅くない。
BMWジャパンが欲しているさじ加減がこちらには装備されています。

一般道の降雨。頑張ってみると・・・

雨とクワトロ

この日は季節外れの台風が近づいていることから、かなり強めの雨。
目的地は高速道路の利用を必要としない地元のお客様。

私の試乗目的はライターが書いてこない様なネガを探す事。
今回は・・・
一般道でがんばってみました。
旋回・ブレーキ・加速とも、介入が入るまで。

結果は上出来。
キチンと出来ています。
絶対性能・フィール共に、ストライクから外れていると指摘できる箇所は一切無し。
がんばるととっちらかす、3シリーズとは別物です。
一発目の信号右折(下りながら荒れた路面≒イメージはコークスクリュー)。
購入前テストと仮定すると、これで合格!

変な段付きも無く、不必要なロールも無し。
タイヤがコンフォート系であることを考えると、文句のつけようが無い出来。

ドアミラー 一つの信号右折ど同時に、フルアクセルを数秒入れる。
十分に速度が乗ったところから急制動。
一切乱れることなく、シタッと停止。
なお、このときにハザードが自動点灯していることを確認。
この手の安全装備に関してはコスト高となっても積極的な採用を望みます。

さらに、ゼロ速度からのフル加速。
A3 2.0TFSIでは前輪が空転する条件(横断歩道)でも、いっさい問題なし。

その後も、路面状況が悪いまま、「がんばり」試乗を数分つづけましたが・・・
何一つ問題なし。

このような結論になりました。

ここでのポイントは、「暖まり具合」
私も、車も、試乗直後から全開。(本当は暖気くらいするべき)
最後にA4系に乗ったのは2年以上前。
スーツを着て、足もとは雨用の革靴(履き慣れていない)
事実上、ぶっつけ本番にもかかわらず、ピタッと決まったのは車が素直だから。
本当に、出来が良い車です。(機関限定)

個人的には古典的な車の方が好きなので、初代TTやA3 2.0TFSIの方が好きです。
しかし、一台ですべてをこなせと言われると・・・
A4 2.0クワトロがベターです。

なお、路上の99%のドライバーの方には不必要な性能であることも書き加えておきます。

街乗りでのギクシャク

A4 メーター

ドライバー(20代女性。普段はA6-ARQ)からは事前にこのような報告を受けていました。

「渋滞の中では苦痛です」

この原因はSトロニックとブレーキの味付け。
ドライバーが普段乗っているA6オールロードクワトロ(小さめのホイールにコンフォートタイヤ)は古典的な良い車という味付けになっています。
例えるならW124になります。
つまり、ドライバーの腕の善し悪しを車が吸収してしまいます。

今回の試乗車であるA4 2.0クワトロはSライン。
柔らかいと言ってもスポーツグレードなので、ドライバーの腕をある程度は要求します。

私が運転すれば、何の小細工も無しにスムーズに走ります。
本人も「助手席は快適ですね~」と言ってます。(それは違うんだけどね~)

仮に奥さん号にしたとしましょう。
並の奥さんなら・・・
助手席には乗りたくない車に該当します。
A3のスポーツグレードよりはマシですが苦痛であることはかわりありません。
なお、BMWは、「運転が上手でない奥様」がハンドルを握っていても、アウディのスポーツグレードほどは崩壊しません。
欧州車のスポーツグレートが欲しい。
しかも、普通の腕前の奥様が運転をする・・・

選ぶべきはBMW・メルセデス・ボルボになります。

A4でも、このグレード以上は男性がハンドルを握るべき車です。
アウディは現在販売されている実用車ではもっともドライバーに多くを求めてくる車です。
乗りっぱなしやラフな扱いは受け付けません。

さて、優秀なA4ですが街乗りでは拭えない欠点が露見します。
今回の車両では3速から2速に落ちていくような条件(信号で停止)にて、ハッキリとしたショックが入ることがありました。
これに関しては新車であることから参考程度に頭に置いておいてください。

停止直前にニュートラルに入れるのはこの車でも有効です。
停止直前のギクシャクが気になるのなら試してみてください。

DSGの数少ないネガ

試乗記などではSトロニック(DSG)は褒めちぎられるのがお約束です。(実際に良いですから)
褒められすぎて触れられる事が無いのがバックの時のギクシャク感。

緩やかな坂道の駐車場にバックで駐車。しかも、路面には段差がある。

これがDSG最大の鬼門。
誰が運転してもスムーズな駐車は困難です。
クリープでは進まない。
アクセルを緩く踏んでも進まない。
強く踏むと勢いが付いて怖い。
回りから見ると・・・初心者みたい。

自宅のガレージなど、障害物や傾斜が把握できている駐車場なら、勢いをつけてクリアします。
しかし、旅先の旅館などで、この様なパターンに出くわすと・・・
悲しい気持ちになります。

現行のA4系のアウディはすべてパス

S Line

良くできています。
先代のA4は、「ゴミ以下」という評価を私は下していました。(なので、過去の記事にも一切登場しない)
アルファの156と先代のA4。
これらが私のキライな車です。
159と現行A4の共通点はフルモデルチェンジで別物の車に化けたこと。
なお、159の右ハンドルMTは私の大推奨物件。
人気の無さから中古車では安さ爆発。
来年の夏前に、出物が見つかれば一台買ってみようかな・・・

BMWが新型の5シリーズで大幅な路線変更に迫られたのはA4とCクラスの出来の良さからでしょう。
ライバルと同じ方向の味付けではパイを切り取られると考えて、あえて周回遅れに付いたと解釈しています。
この方向は個人的には大歓迎です。

過去のページでも書いていますが現行のA4は右ハンドルを切り捨てています。
これが最大にして許せない欠点。

この車を買うことは志の低いブランドの戦略に負けた事になります。

マイナーチェンジで、右ハンドル系のネガを修正して来たなら・・・
敬意を込めて、A5を一台購入させていただきます。

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