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			急がなかったのは・・・「アウディA5 初試乗」の記事を見てもらえば何となくはわかってもらえると思います。
			早い話が・・・
			A4には期待していなかったのです。
			自分自身が乗るとは思えませんでした。
			「おまえはA5の試乗で発売前のA4に見切りをつけたのか!?」
			「はい。その通りです」
			
			新型A4にはまったく興味がありませんでした。
			社員から指名買いが無い限りは・・・乗る機会が無かったと思います。
			それくらい・・・右ハンドルを蔑ろにしたアウディの姿勢を嫌っていました。
			
この日の試乗には特殊な条件が重なりました。
			(ここで、はじめて上の画像=A3が登場)
			先週末に、社用車であるA3 2.0TFSIのタイヤがバーストしました。
			(この件は別にページを起こします)
			このタイヤを交換するために、モトーレサノ(行きつけのラテン系)に行ったのですが病欠との事で・・・
			5分程度で移動が出来るアウディのディーラーに行った次第です。
			予約をしなかったために、待たされて・・・(かれこれ2時間以上)
			結果として試乗をすることになりました。
			
			ショールームで眺めているときにはA4に興味が無かったのです。
			無かったのですが・・・座ったテーブルの回りは全て(3台)A4。
			イヤでもA4しか目に入らなかったのです。
			暇なので、「眺めて」「ネタとして撮影をして」・・・「試乗」まで行ってしまいました。
			もちろん、時間の経過と共に良い印象を受けたので試乗まで行くことになりました。
			
			この、試乗記は期待して下さい
			自動車雑誌では指摘できない切り口でA4を見ていきます。
			もちろん、「良い」も「悪い」も感じたままに書かさせて頂きます。
		
 
			
			ショールームでお茶を飲みながらA4を観察していると・・・
			A6でネガと感じていたことを、尽く潰していることが見てとれました。			
			
			特等席にハザードスイッチ。
			A6ではこの位置にグローブボックスとオドメーターのリセットスイッチがあります。
			そして、ハザードスイッチはインパネの下に位置します。
			特等席に何を置くのか?
			これで、そのメーカーの現在の考えがわかるのですが・・・
			Audiの今の回答はこの通りです。
			
			新型のA4にてハザードスイッチは適正位置に改められましたがここに至るまでは5年程度の時間が必要でした。
			初代TT。先代A4・A6の時代は問題がありませんでした。(むしろ褒めたい)
			これが現行A6から雲行きが怪しくなります。
			慣れていても、ハザードスイッチのブラインドタッチは困難です。
			現行TTではこの悪い方向が加速され、シフトスイッチの陰に追いやられています。
			高速道路で事故に遭遇した場合、巻き込まれるかどうかを左右するとも言えるハザードスイッチを、「デザイン」の名の下に蔑ろにしていたのです。
			A6オールロードの購入時も、積極的にA6を選んだわけではありません。
			消去法でA6が残ったというのが本心です。
			5シリーズは高速に不向き。EクラスはCDIが発売される前。
			A6は仕事の道具としては信頼していますが趣味で乗りたい車ではありません。
			
			スイッチ位置に話は戻ります。
			この位置なら、ドライバーからもナビシートからも押しやすい位置にあります。
			「周囲に余計なスイッチが無い」「大きめ」であることから・・・
			ハザードスイッチは重要と考える設計趣向へ戻ったことは大きく評価出来ます。
			特に無駄なスイッチを削ぎ落としたことを評価します。
		
 
			
			A6では、「フォグランプ」と、「リヤフォグ」の点灯に癖があります。
			ライトスイッチのAUTOでは点灯出来ません。
			「ポジション」か「ライト点灯」位置にしないと、「フォグランプ」と、「リヤフォグ」が点灯出来ないのです。
			スイッチの並びは、「Auto」「ポジション」「ライト点灯」なので、「フォグランプ」の点灯には一時的にヘッドライトが消える可能性があります。
			この不思議な設計が改められています。
			
			また、イルミコントロールのツマミもこの位置にまとめられました。
			「ライト関係の機能は集中」という設計志向が伝わります。
			なお、A6ではイルミコントロールはナビ画面のとなり。
			つまり・・・
			ライト点灯は右手。
			イルミコントロールは左手。しかも、ナビの隣という目立つ位置。
			
			これが・・・
			ライト点灯は右手。
			イルミコントロールは右手。目にはつかないがライトスイッチを起点としブラインドタッチが可能な目立たない場所。
			誤動作対策も完璧です。
			見事な設計です
		
 
			
			A6のダメダメのところ・・・
			前席にはドリンクホルダーが一つしかありません。(綺麗な扉はついてますが・・・)
			これは現行のA6の謎のひとつです。
			現行のEセグメント。
			十分な車幅がある。MMIとクワトロの関係から十分なフロアトンネルスペースがある。
			しかし・・・ドリンクホルダーは一つしかない。			
			あまりに謎なので、アウディは運転中に飲み物を飲むな!と訴えていると思ったくらいです。
			助手席のエアコン吹き出し口に純正(確か、¥3,000くらい)のドリンクホルダーを取り付けました。
			乗りだし900万以上の車ですが・・・情けない話です。
			
			このドリンクホルダーは前後で形状が異なります。
			周囲には余剰スペースがあることから考えると・・・
			この大きさの違いには何か意味が込められていそうな予感がします。
			さすがに、ショールームには自前の飲み物を持ち込めないので確認は出来ていません。
		
 
			
			ショールーム内で、シート位置を合わせたところ・・・
			ハンドルの調整量がA6と違ったのです。
			欧州車全般に言える事なのですが典型的な日本人(身長170cm)が位置を合わせると、ハンドル位置は中点から手前側で合ってきます。
			これが・・・中点から奥側で位置が決まりました。
			おかしいと感じ、足の位置から再度セッティング仕直しますが・・・
			同じ位置にまとまります。
			欧米の方々はこれで大丈夫なのかと心配になりますが・・・
			
			戻ります。
			私の適正位置に合わせると、MMIスイッチを触った際の膝の位置が見事に決まります。
			これがA6の場合は落ち着きません。
			また、ドリンクホルダーに飲み物を置いていると干渉します。
			実際に置いたわけではないのですがこの腕の位置なら飲み物にも干渉しそうにありません。
			ついでに・・・
			アームレストの位置も抜群です。
		
 
			
			新型A4のグローブボックスにはペンボックスとも呼べるペン置き場があります。
			A6ではペンホルダーはあるのですが・・・
			プラスチックのU型パーツです。他の車と間違えました。
			
			総合すると・・・
			A6のペンホルダーはゴミの設計です。(設計者の顔を見たい)
			新型A4の設計者なら、この辺の計算はバッチリでしょう。
			主要(ペリカンやパーカーなど)のペンが問題なく入り、走行中も嫌な音を出さない。
			激しいブレーキングでもグローブボックス内にペンが散らばらない・・・
			私がテストするまでも無いでしょう。この設計者なら安心です。
		
 
			
			他の車と間違えました。A6も同じ方式でした。
			この頃のアウディ・アバントは荷室の右後ろに、ご覧のようなスペースを確保します。
			この網がA6では固定なのですがA4では、「上げたり」「下げたり」できます。
			そんなこと・・・と思うかもしれませんがここでも設計者の見事な手腕が出ています。
			網を外すという構造にすると、網を無くします。
			この様に、ズリ下げるという方式なら紛失しません。
			
			また、ズリ下げ式を実現するのに最低限のコストで叶えています。
			網のズリ下げは曲げられた針金により構成されています。
			コストを欠けずに、機能アップ。しかもデザイン優秀。
			良い設計です。
		
 
			
			この写真でも言いたい事はあるのですが・・・
			そろそろ止めます。
			
			このページを見た方は「無理矢理アウディを褒めていないか?」と感じなかったでしょうか?
			ここまでは新型A4の良いところを中心に紹介しています。
			このページの最上部でも書いていますが私は新型A4はパスをする車と、A5の試乗時に決めていました。
			新型A4が発売されてから、何回かアウディのショールーム内に入っているのですが一度もキチンと観察しませんでした。
			30分程度のA5の試乗(観察のメインはエンジン・ブレーキ・足回り)で、新型A4を見切った気でいました。
			ある意味、自分自身が譲れない部分での妥協が見つかった段階で観察することを止めてしまいました。			
			
			今回の試乗のきっかけはショールーム内で何もやることがないから・・・がスタートでした。
			「ブログもどきのネタ」程度にはじめたA4の観察は予想しなかった方向に入りました。
			新型A4により、アウディは予想よりも良い設計趣向にもどった(一部限定)と素直に感じました。
			続編で後記しますが新型TTで下降した設計のポリシーは戻りました。			
			新型A4は先代や初代TTと比較すれば低コストな車です。
			この低コストをひと頃のメルセデスの様に、誰が見てもわかる状態でなく、ブロ(評論家など)が見ても具体的に指摘できない様に上手にまとめあげています。
			新型Cクラスは・・・夏場の炎天下に1時間放置して、車に乗り込むと・・・酷暑にてのテストが不十分であることがわかります。
			現行3シリーズは・・・エアコンの吹き出し口の中を覗くと、金型の精度が出ていないことがわかります。
			どちらのメーカーも内装以外に見るべき事があるのは認めます。
			しかし、アウディは内装の質感が購入目的の一つです。
			新型TTではアウディの将来が心配になるほどの落ち込みを見せました。(この車の内装を褒める評論家の方! 反論をどうぞ)
			新型ゴルフⅥではコストダウンに行くとのニュースと一緒に入ってきたので、アウディの将来が心配になっていました。
			その霧は完全に晴れた訳ではありません。
			このA4の観察によって、二つのアウディの顔が見えてきました。
			
			この日はA3のタイヤ交換の為に突然に訪れました。
			新型A4の試乗など・・・夢にも思ってませんでした。
			この観察で、新型A4は購入候補の一台にするを否定する理由がありませんでした。
			空撮部ではメルセデスT1Nの購入で大きな車を必要としません。
			通常の撮影ではA6オールロードクワトロを用いていますが少し大きすぎます。
			A3では超長距離移動の業務では使う気になりません。
			
			つまり・・・
			新型A4の完成度次第では私が乗る可能性が出てきました。
			
			※この頃はムルティプラで私が業務などをしていると社員から「イメージがありますのでやめて下さい・・・」と突っ込みが入ります。
			A4なら・・・マズイのでしょうか?(一応、IT企業の社長・・・)