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私が原発の設計者なら・・・

津波被害の火力発電所

この頃は被災地の義援空撮をしているので、ブログもどきの更新は公約通り遅れています。
しかし・・・
定期的に覗いてくれる方も大勢いることから、今回は趣向を変えてお送りします。

お題は原発。
私が原発の設計者なら、どのように考えて設計するかをお送りします。
いつも通り、クレーム無視の独自路線。

なお、左の画像は福島第一原発に一番近い火力発電所。
原町火力発電所の空撮画像から。
当分復旧はしません。

ついでに・・・
原発7kmの空撮も行っています。
2回目の撮影は女川を予定していたのですが東北道の通行止めに遭遇したために、急遽変更。
原発の避難指示エリアの撮影になりました。

発言には責任がありますから・・・

他人に文句を言うわけですから、自分の立ち位置をハッキリとしないといけませんね。

Q:原発は必要か?
A:長期的には技術の研究の為に必要。
資源がない日本で、他国に対抗していくには必須。
数百年レベルの研究の末に人類を助ける切り札に成り得る。

Q:クリーンエネルギーについて
A:研究は必要だが現実的には柱にならない。
クリーンエネルギーで成り立つという試算には自分の都合の悪いデータは隠匿する傾向有り。
彼らとは仕事で付き合う事もありますが・・・
以降はコメント出来ません。

Q:稼働中の原発は止めるべきか?
A:止めるべきではない。
この問題は複雑です。

Q:火力発電所をどう思うか?
A:将来的には全廃を。
化石燃料必要とする発電は電気が高コストになっても100年以内に全廃を目指すべき。

Q:風力発電をどう思うか?
A:我々が生きている間に日本では実用と呼べるレベルにはならない。
でも、研究は必要。

Q:太陽光発電をどう思うか?
A:強く推奨。
しかし、電気代の値上がり率を示されれば、一般の方が容認しないと思う・・・
個人的には電気代が倍になることは受け入れられる。
それに伴って物価が上がるのも容認できる。

Q:浜岡原発についてどう思うか?
A:ここだけを止めろと言うのは身勝手。
東海地震・・・日本に原発を建てるなら地震は想定内。
ここを止めろと言う方は東京の方が多いのは気のせい?

Q:もんじゅについてどう思うか?
A:今は諦めるべき。
長期的には必要と思うが今の技術ではリスクとの釣り合いが取れない。
宇宙空間(未来)で研究してください。

原発反対論者の典型的な矛盾点

まず・・・
今回の件が発生する前から、自分の損得なしに原発に反対されている方に対しては敬意を称します。
具体的には・・・
キチンと原発の仕組みを理解し、緊急停止が出来なかった場合のシミュレーションが頭の中で出来ていた方。

この方は原発に反対する資格があると思います。

つまり・・・
私に言わせると、現在「原発反対」を唱えている方の多くは資格がありません。
見えないから怖い・・・
黙っていると、もっと怖くなる・・・
回りも騒いでいるから、私も・・・

さて、本題に入ります。
原発反対初心者の傾向・・・

「子供たちの為に、原発を残さない・・・」

こんな論調でしょうか?

現代生活をする上で電気が必要であるとは認める。
しかし、危険性のある原発は廃止しろ。

日本の原発反対論者(初心者)の典型的な例では無いでしょうか?
「危険だから原発反対」
ここがポイントです。

確かに原発は危険です。
しかし・・・
なぜ自動車事故のリスクは放置するのでしょうか?
事実として・・・
国産車を購入する方の多くはカーテンエアバック・横滑り防止装置・自動ブレーキなどの安全装置を避ける傾向にあります。
電動スライドドアは標準としても、安全装備をオプションとするのが日本のミニバン。
私の様に・・・
社員の車には安全装備満載などという社長さんを見たことがありません。

さて、原発反対の方に質問です。
Q:自家用車に安全装備はオプションでも付けていますか?
Q:自宅の耐震等級を知っていますか?
Q:自宅の耐火等級を知っていますか?
Q:家庭内の消費電力を、イメージ出来ていますか?
Q:2週間の、水と食料を備蓄していますか?

自動車カテなので・・・
Q:タイヤの空気圧は1ヶ月に1回はチェックしていますか?
Q:時速100km(自分の出す最大の速度)から急制動の経験はありますか?

何を言いたいか・・・
即席の原発反対論者の多くは自分でコントロールできるリスクすら放置することがほとんど。
それなのに他人の意見でアタフタ。

私が原発の開発者なら・・・

先ずは以下を予想します。

エンジンニアが考える十分な予算が回ってこなかった。

原発関係の費用を、仮に100とします。
・周辺住民に20
・周辺道路などのインフラに20
・基礎開発に20
・○○関係に20
・原発本体に20

原発は高価とされていますが・・・
軽水炉の仕組みを考えれば、そこまでの費用を必要とするわけがありません。
原発全体で必要なのは、「黙らせる為」に必要な費用までを含めた総額が高いから。
私が原発本体として想定したのは総額の1/5。
どうせわからないので、適当にあげた数字です。

ポイントは本体価格以上の調整費が必要であるという点。

エンジニアなら、こう言います。
安全に運用するには現在の倍の予算を付けて頂けないと・・・

仮にも、原発を設計するクラスのエンジニアなら、数百年に一度クラスの地震は想定に入っています。
これがイメージ出来ないような者が出来る仕事ではありません。

その要望に対する答えは・・・
いつ起こるかわからない地震対策などに予算はつけれない。
俺たちが生きている間にはこないと思うよ・・・
それじゃ、つくれないでしょう・・・

日本人はリスクには費用を出さない

これは日本人の傾向として明らかです。
その具体的な形が自動車の安全装置の装着率の低さです。

当然ですが原発にも日本人の原則が当てはまります。

地震のリスクは承知しているが予算が出てこない・・・

悩みますね。
会社を辞めようかと思ってしまいます。
だって・・・
原発の重大事故の片棒は担ぎたくないですから。
じゃあ辞めればいいかと言うと、それも違います。
辞めても別の人間がその職に就くだけ。

予算は震災に完璧に対応するには不十分。
予算の追加は期待出来ない。
でも、設計をまとめなければならない。

そこで、引いたのが現在の原発の基本となる図面。

地震の揺れには耐え抜く。
しかし、その後の津波には耐えられない。
結果として、壊滅的にならない範囲で放射性物質を拡散する・・・

このプランなら、人的な損失は最小限。
その後の原発は震災対策に予算を回してもらえる。
様々なリスクを提案しても、今までよりは聞いてもらえる・・・

これが私が設計者なら考えるプランです。
何が何でも、重大(半径200km以上が住めなくなる)な事故は避ける。
しかし、認識が「甘い」という事は対価を払わさせて訴える。

全ての原発が自動停止したのには感動しました!

一番怖かったのは初日。
冷却用のバッテリーが無くなったというニュースでしょうか・・・
私の頭の中では史上最大のニュースだったのですが世間の温度とは違っていました。

請戸からの福島第一
2011年4月16日撮影。福島第一から7km地点。
私が撮影した写真です。

仕事(バルーン空撮)のお陰で、風は専門家。
気圧配置から、関東に放射線が「戻ってくる」のは3/17に発表された予想天気図から推測。

都内からの避難民によるパニックを想定し、3/17から会社を閉鎖。既にガソリンが購入出来ない状態だったため、個人的な備蓄燃料を社員に放出(平時に備蓄しています。P1800の燃料タンクなどに・・・)

自身は3/18の夜から長野県の北部に疎開。
大気中の放射線量が高まっても都内がパニックを起こさない事がわかったので自宅(山梨)に戻る。
キチンと理解しているから・・・
原発にも安全に近づけます。

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