バルーン動画撮影[技術解説] - 久しぶりの撮影システムの抜本的な見直し

開発中のバルーン

バルーンブレの克服への挑戦

テスト撮影は、延べ6日間を費やしました。
初回のテスト動画は、この時に撮影されています。
どちらも、実用には耐えませんが、バルーンによる動画撮影の可能性が見えてきました。

←[バルーンの補助翼と補助支線のテスト]
テストでは、バルーンの揺れを極限まで無くすために、空力改善と機体の補強の為に、様々な付加物を加えてテストされています。
肝心な所は隠していますが・・・
従来よりも、バルーンブレを減らすことが出来る新たな発見がありました。
しかし、バルーンの改良だけでは、実務に耐えられる動画の撮影が出来無いことも判明しました。
夜景の機材開発の際にも、自律安定装置の開発は頭の隅にはあったのですが、重量が増えるという観点から開発に入れずにいました。
しかし、今回は違います。
この頃のお問い合わせでもっとも多いのが、「バルーンで動画撮影は出来ませんか?」という案件です。
・ラジコンヘリコプターでは、安全面からNG。
・クレーンでは自由に動けないからダメ。
・実機は、高度がありすぎるから検討外。

バルーンにしか撮れない動画には、相当な需要があると思えます。
全力でバルーン動画撮影システムの開発に入ることになりました。

電動ラジコンの流用

開発中の自律安定装置

初期の動画の撮影日は、2009年6月中旬。
このページを書いているのが、2009年7月15日です。

この一ヶ月で、これを開発していました。

カメラ一体型の「バルーンぶれ取り装置」です。
ベースとなったのは、小型の電動ラジコンヘリコプターです。
これと、赤外線によるラジコンの飛行安定装置を組み合わせ「ゆったりとした」バルーンぶれを取る計画です。
※現在部品の入荷待ち。

ラジコンの飛行安定装置は、5年ほど前に研究している時期がありました。
その頃の経験から、カメラ本体の手ぶれ補正で補いきれない、バルーンブレを完璧に押さえ込んでくれるとの確信があります。
今までも取り付けるチャンスはあったのですが、重量増が気になり開発には入れませんでした。
しかし、ここ数年の電動ラジコン部品の進化によって現実可能な重量で、十分な効果を発揮出来そうな雰囲気になってきました。

電動ラジコン流用の問題点

部品取りの電動ラジコン

このテストベンチの開発の為に、何台かの電動ラジコンヘリコプターを購入しました。
如何に軽量で、信頼性のある自律安定装置に改造が出来るのかがポイントです。
今回はハンディーカムを搭載するという前提なので大型のパーツは必要ありません。
しかし、これに成功すると5Dmk2(動画撮影可能なフルサイズデジタル一眼レフ)。業務用HD撮影機材と重量が増えた機材を搭載することになります。
その将来を考えると、パーツは幾つあっても良いという状態です。

空撮装置という本来の使い方とは、違うのですが、「軽量で」「精度が必要」と言うことに関しては、両者は非常に似通っています。
今回は、自律安定=常に水平であること。
この点も、ヘリコプターのホバリングに酷似しています。

問題点となるのは、カメラ部分が実際のラジコンヘリコプターの下部よりも重量がある点です。
小型のヘリコプターは、十分な軽量化が施されています。
想定以上の重量を押さえきれるのかが、一つのポイントです。
テストベンチの1号機は、明らかに重量オーバーと言える組み合わせでセットアップがされています。
その理由は・・・
必要以上の軽量化を試し、機材の限界を調べる為です。
この重量バランスなら壊れて当然。
注目すべきは、どこが壊れるかです。
壊れた場所を、想定される限界点よりも大幅に強化。
すると、別の場所が壊れるようになります。
また、壊れた場所をオーバークオリティで治す・・・
こういう事を何回かくり返すと、重量と信頼性のバランスがとれた撮影機材が誕生することになります。

何故、開発途中の機材を公開するのか?

T-REX450スワッシュ

現在開発中の自律安定装置には特許性がありません。
これが、公開する最大の理由です。

この程度の機材ならラジコンヘリコプターによる空撮を業務とされている方なら容易に製作が可能です。
確かに、ちょっとした「ひねり」は入っています。(この写真では、確認困難)
その時に、この写真を穴があくほどに見ることになるでしょう。

今回の一連の開発では、撮影機材の自律安定装置は通過点の一つと考えています。
もっとも障害となりそうなのが、バルーンを繋留しているヒモを完全に消去することと考えています。
・風に弱い。
・バルーンサイズを大きくする。
このどちらかの方法を取るなら容易です。
現在のバルーンサイズで、同等の対風性能を確保する。
しかも、ブレが無く、全ての方向を動画にて撮影することが出来る。
ここが、最終的な開発目標となります。

その際に、特許性があったり、偶然発見したバランスなどがあった場合は・・・
その部分を気が付けないようにして、サイトにて公開することになります。

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