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ボルボXC60が、2017-2018 日本カー・オブ・ザ・イヤーに

「ボルボが輸入車としては2台目となる、日本カー・オブ・ザ・イヤーを獲得!」

これが、今回のお題です。

私事ですが、今年は、ボルボ XC90を導入しました。
そして、VW ゴルフ・オールトラックも数ヶ月前に導入。
つまり、初めての輸入車としてのイヤーカーとなったゴルフ(ゴルフセブンベース)と、XC60と同世代のXC90が同時に手元にあったのです。
我ながら、今年の日本カー・オブ・ザ・イヤーを語るのに適した素人です。

ゴルフオールトラックとXC90

自他共に認めるボルボ党です。
今回の受賞は素直に喜びたいところなのですが・・・
敢えて書きましょう。

受賞は、日産の失態により転がり込んだもの。
販売好調に浮かれずに、850バブルの再来に注意。

20年以上のボルボ歴(12台:PV544~XC90)は、そう簡単にマネはできません。
今だから公に出来ますが、初代XC60がデビューしたころは、中の人でした。プレス試乗会にて、「アウディA6より、少し劣る程度。これならボルボの時代が来るな!」と強く感じたものです。

数年前から、ボルボは勢いを取り戻していました。
今回の受賞により、さらにイケイケ状態に入ると予想出来ます。
それは、850でバブル化した'90年代中頃と似ています。
あの頃は、ボルボのワゴンと言うだけで売れていました。
VWは、ゴルフ3の時代。
勝手に負けていました。
短い期間ですが、VWが駄目な時代です。
ブランドイメージでは、メルセデスを超えていたとも言える時代です。
中身の伴わないデザイン性のみで車が売れた事により、奢りが出てきて・・・
初代XC60の登場まで続く、暗黒の時代に入りました。
何としても、あの頃の再来を防いで下さい。
国内販売台数に関しては、今くらいで丁度良いのではと考えます。
ボトムレンジは切り上げる方向で正しいと思います。
V40の様な、「売れる車」は、ほどほどにして欲しいのですが・・・無理なんでしょうね。

なぜ、XC60が受賞?

XC60の受賞を予想出来た方は少ない事でしょう。
半年ほど前は当然として、日産が辞退した後もボルボが取るとは予想が難しかったと思います。
いつも通り、「ボルボは良いとこまで来たな」で終わるハズでした。

辞退した日産とスバル以外の国産勢の結果に目を向けます。
今年のカー・オブ・ザ・イヤーの、「国産車1位は、トヨタ カムリ」です。
しかも、全体でも3位。
国産一位がカムリという点からも、日産以外の国産勢のやる気が無い年であったことが読み取れます。
なお、スイフトは4位。
ここが来てもおかしくないイメージですがカムリよりも下と取られる出来と言うことです。
過去のスイフトとは違うという事でしょうね。

さて、本命がいなくなったことにより選者さんの、「一押し」が散らばりる事になりました。
その結果、敵が少ない(悪いイメージが無い)ボルボが、スルスル~と抜け出した形です。
確かに、一頃のボルボと比べると良くなりました。
しかし、良くなったと言っても、VWゴルフの隙の無い出来と比較する、「ボルボは条件付きで良い」という車です。
ゴルフの様に、「何か良い車は無い?」と問われて、自信を持っておすすめできる車ではありません。
良いところも、悪いところもあるけど、その人と合っているか?
この、車との相性が良いと取れる方に限って推奨できる車です。
新世代に限らずに、ボルボは乗る人を選ぶ傾向にあると覚えましょう。

XC90は、購入後も無駄に出費を強いています。
既に、タイヤは4本とも新品。(新車装着のコンチネンタルでは、バタツキが酷い)
バンパーの塗装なども気に入らずに再塗装。(見事にバンパーが黄色)
純正ナビのルート引きのアルゴニズムも不満だらけ。(信頼性が無い事からスマホを使う)
常に、「前のアウディの方が良かったな・・・」との戦いです。
この車で良いと思えることは、嫌みが無いデザインと絶対の安全。
繰り返しとなりますが、車その物の出来は、良くありません。
特に、品質面に関しては、'00年代のVWに大きく差を付けて劣っています。
'10年代との比較でも負け。
ボルボの製造品質に関しては、この20年間で大きな進歩を感じる事は出来ません。
XC90購入の際にも、デビュー直後のV90にて長距離の試乗を行いましたが、20万kmをこなしたA6の方が良かったのです。
嘘みたいですが、都内移動という目的のみで先代のA6をもう一度購入しようと思ったほどです。

私も含めて、少なくない不満が発生するボルボに、なぜ良いイメージがあるか?
具体的には以下の様な言葉で述べると思います。
・他のマネをしない
・安全の旗を常に掲げている
・良い意味でプライドが無い

これは、信頼される人格とも共通しますが、ぶれる事がないのがブランドとしての良いところです。
フォード時代のコストカットから中国資本へという流れのなかでも、安全などの大切な部分は譲りませんでした。
どのようなコストカットを求められても安全の部分は抜かない。
安全が商売に直結していなかった時代でも、安全を蔑ろにしなかったのがボルボです。
この様な点を、選者さんは良いイメージとして捕らえていたのだと思います。
故に、本命の日産・リーフが不在になった今年の選考で、平均的にXC60が票を集めることになったのでしょう。

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