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ボルボXC90 乗り心地改善の鍵は?

購入当初から、XC90の乗り心地に悩まされていました。
当初から原因の多くがタイヤであると推測し、前後違いなども含めて探っていました。
空気圧も指定範囲から上げ下げや前後アンバランスなど試し、乗り心地悪化の主原因は、ホイールセットの重量にある。という仮説に行き着きました。

結論からお伝えします。
「ボルボ XC90 T6 AWD Inscriptionは、純正装着タイヤセットでは重量が足りない!」
※2016年式の初期型限定
※後軸加重も足りない

・R-Design純正22インチ(ピレリ装着)  33kg
・T8純正21インチ(ピレリ装着)  31kg
・T6純正20インチ(ピレリ装着) 30.5kg
・社外20インチスタッドレス 32.6kg

※R-DesignとT8は公式サイトから抜粋

ここで、この個体の購入に至った経緯を復習します。
購入前にバネサス22インチのR-Designを試乗。
この操安と乗り心地のバランスに感心して、A6オールロードクワトロからの乗り換えとして検討開始。
試乗車の購入を決意しディーラーに向かう物の、タッチの差で狙っていた車両は売れてしまう・・・
それならばと、新車も含めてXC90の全てから再検討。
悪路への乗り入れを想定し、エアサス付きに候補を絞る。(試乗は出来てない)
新車のエアサス在庫は無し。
その時点でエアサス付中古車は市場に2台存在。
その一台が、昔の客先という偶然。
試乗時(都内の良路面)では大きな問題を感じなかった。
コンチネンタル装着であったことからタイヤ交換で自分好みになると推測し購入に至る。
という流れです。
今だから言えますが、試乗した先が昔の客先でなければ、購入はなかったかも知れません。
後々のページに記しますが、ボルボには恩があるんです。

XC90 20インチ純正+ピレリの重量

XC90 20インチ純正+ピレリの重量

←T6純正ホイール+ピレリ・スコーピオンベルデ

新車装着の、Continental ContiSportContact 5 の重量を量らなかったことが悔やまれます。
購入から1ヶ月後に、後輪のみピレリ・スコーピオンベルデに交換しています。
この時の狙いは、コンチ・スポコン5のショルダー形状に疑問を感じたから。
この交換で確認出来たのは、乗り心地悪化の主犯が新車装着タイヤ起因であることでした。
ただし、この状態は22インチバネサスよりも劣っています。

XC90 20インチスタッドレスの重量

20インチにてスタッドレスを購入

まずは、購入したスタッドレスセットの内容から。
MAK ストックホルム
MICHELIN ラティチュードX-ICE XI2

本当は、購入前にホイールの重量を確認したかったのですが、ハイシーズン(12月中頃)になってしまったことから、細かいことは言えません。
※販売店も・代理店も大変な時期
このホイールになったのは、入手可能なホイールの中で重そうな雰囲気があったから。
本当は、OZから選びたかったのですが、このタイミングでは地味なデザインのOZは一切ありませんでした。
ちなみに、9月頃からスタッドレスの購入検討に入ったのですが、その段階でも在庫無し。
このハイシーズンまで粘ったのですが、やはり在庫は入りませんでした。
マイナー車はつらいです。

XC90 MAC ストックホルム

XC90 エアサス付き限定の、需要が少ないインプレッション

MAK ストックホルム
MICHELIN ラティチュードX-ICE XI2 275/45R20

※空気圧は冷間にて軽加重指定地に調整

「滑るように走る~」

これが、履き替えた着後の家族一同のコメントです。
狙ったタイヤの選択でしたが、予想以上の結果となりました。
20インチといっても、十分な厚みを持ったタイヤです。
細かな振動は一切発しません。
購入当初から乗り心地として問題となっているのは、「ドタバタ」とした足回りの動きです。
ここが、タイヤセットの重量が増えたことにより、ピタリと止まりました。
これなら、高級車として通ります。
なお、過去に試乗・保有していた車両と比較するとベストではありません。
前車である、Audi A6オールーロードクワトロの純正17インチにミシュラン・プライマシーHP装着よりも劣ります。
最近の試乗では、レクサスRXやEクラスよりも劣ります。(タイヤサイズは覚えていない)
装着から3週間が経過したことから、一般道から高速道路までの試乗は終わっています。
乗り心地意外にも長距離移動性能も向上していることを確認。
早い話が高速道路移動で疲れない車になりました。
新車の試乗記は、半分はタイヤのインプレッションである。と考えています。
故に、常にタイヤとホイールが通常では考えられない量を試しています。
その様な過去の経験の中で、もっとも大きな変化を感じた組み合わせでした。
もしも、T6エアサスに不満を感じていて、新規にスタッドレスの購入を考えてこのページにたどり着いたなら・・・
※この時点で国内に100名いないと推測

私と同じ組み合わせを試して見ることをおすすめします。
※2016年式の初期型限定

なお、ホイールのデザインなどが気に入らない場合は、重くなるホイールから選択して下さい。
軽いホイールに、X-ICEの組み合わせの場合は、乗り心地の改善効果が出てこない可能性が高いと思われます。

重要な事なので、もう一度。
ホイールは、重い物を選んで下さい。

◆T6+社外スタッドレス(20インチ純正同サイズ X-ICE XI2)
★★★★☆ 良路乗り心地
★★★★☆ 悪路乗り心地
★★★★☆ 高速安定性
★★★★☆ 長距離移動性能
★★☆☆☆ ワインディングハンドリング

◆T6純正20インチ(新車装着 = Continental ContiSportContact 5)
★★★☆☆ 良路乗り心地
☆☆☆☆ 悪路乗り心地
★★★☆☆ 高速安定性
★★☆☆☆ 長距離移動性能
★★★★☆ ワインディングハンドリング

◆T6純正20インチ(PIRELLI SCORPION VERDE )
★★★★☆ 良路乗り心地
★★★☆☆ 悪路乗り心地
★★★☆☆ 高速安定性
★★★☆☆ 長距離移動性能
★★★☆☆ ワインディングハンドリング

XC90 T6+エアサスの乗り心地が崩壊しているワケ

何度も書いていますが、新車装着タイヤとのマッチングの悪さは、鋭い人なら即時にわかる簡単なレベルの話しです。
T6のタイヤ選定をした担当者は責任を取らなければならないクラスのミスを犯しています。
今回のスタッドレス交換により、XC90 T6エアサス付き車の乗り心地が悪い原因が何となくわかりました。
以下で、妄想していきます。

今回の、「タイヤセットの重量増」という答えに行き着くまでの思考・・・
・バネサスもエアサスも少ないセッティングで使い回しているハズ
・バネサスは、T6(20)とR-Design(22)が同一であることは確認済
・バネサスの22インチは感動レベルの仕上がり
・エアサスは30万円のメーカーオプション
・では、エアサスはどこでセッティングを出しているか?

私が設計を担当しているなら、「エアサスのセッティングは、T8の21インチで出します」
理由は、もっとも高額な商品且つ、乗り心地を重視する客層だからとなります。
T6の金額まで逝ってしまうと、T8の金額は誤差の範囲です。
私のT6は、エアサス意外にもオーディオ等で、100万円近いオプションが装着されています。
T6は、スタート価格906万円ですので、大台に乗っているんですね。
なお、T6とT8の価格差は、130万円程度。
20万円のサンルーフは標準でホイールはワンサイズアップ。
実質的な価格差は100万以下と言うことです。
待てる人ならT8にしますね?
本当は、T8とT6とT5のエアサスは別のセッティングを用意したいところ。
ハードウェアは使い回しが出来る事からセッティングの打ち込みのみで対応出来ると推測。
でも・・・やってないんだろうな~

なお、XC90 T6エアサスの崩壊具合は、ここ数年のボルボで最悪の出来と呼べるレベル。
特に、一般道での悪路で致命的というレベルの乗り心地を示しています。
購入前の短距離の試乗では、ここを試せなかったために・・・今回の迷宮が始まることになりました。

XC90のエアサスセッティングは1種類で、T8でされたと仮定します。
T6との差は、1インチのホイールと・・・・240kgの車重です。
鋭い人なら、この時点で答えが見えてきたことでしょう。
240kgも重いT8で足回りのセッティングが出されているなら、T6で崩壊するのは当然のこと。
つまり、軽量なT6ではバネが堅すぎるという事です。
さらに、1インチ小さなホイールに、スポーツタイヤの装着・・・
T6が新車装着タイヤで、とっちらかしている理由は説明出来ます。

・T8 車重+240kg ホイールは21インチ タイヤはエコタイヤ
・T6 ホイールは20インチ タイヤはスポーツタイヤ

ページ内で、「T6のタイヤ選定をした担当者は責任を取らなければならないクラスのミス」と記しています。
この様にテキスト比較してみると良くわかりますが、T8とT6は真逆の事をしているのです。
以下は、問題の担当者の思考を推測します・・・
・T6はT8の下のランクである
・T6のホイールは1サイズ下げる事とする
・厚いタイヤではハンドリングが悪化する
・ならば、スポーツタイヤを採用しよう
・T6のテストは特に必用ないでしょう(T8が見事だから・・・)

こんな感じでスポコン5の選定をしたと推測します。
普通の車なら、ここまでの崩壊がありませんでした。
しかし、ハイブリッドであるT8には、無視できない重量加算が存在します。
しかも、その重量の多くはトンネルハウス内のバッテリーとリアモーターです。
ミッションに回生エネルギー用のモーター(充電器)などが存在しますが、ハイブリット化の重量の多くは、後軸よりです。
つまり・・・
T6の後ろの加重が足りてないのです。
これで、全ての現象の説明が付きました。

・エアサスセッティングはT8でされており、T6は使い回し
・T6は、240kg軽量で、重量の多くは後軸から減る
・T6のホイールセットはT8よりも軽い
・T8はエコタイヤでT6はスポーツタイヤ

T6 AWD Inscriptionのエアサス付きの後ろ脚中心のドタバタの説明は付きました。
T6の足回に関するセッティングの全てが、崩壊する方向に動いていました。
特に車重が抜ける後ろ脚が酷いことの謎も解けました。
購入直後に、この様にコメントしています。
「柔らかめのアブソーバーに不必要に太いスタビライザーが装着された車両の挙動です」
※後輪のドタバタの現象に関する記述から
我ながら、車両に起こっている現象をよく観察しています。

今後はどうするか?

原因がわかれば対策がしやすくなります。
基本的には、T6をT8に近づければ良いことなります。
・後軸の加重は積極的に増やす
・後軸のタイヤは柔らかめに
・後軸のタイヤセットは意図的に重く
・前軸は崩壊しない範囲で、後軸の反対のセッティング

一言で言うと、「堅すぎる後脚に集中的に対策をしろ!」

理想的には、車両のコンピューターにT6本来の性能を出すことが出来るパッチを当てればとなるのですが・・・
ボルボにこういう所は期待出来ないでしょう。
今のバネサス想定で、解決出来る方向を探ります。
後輪は、ショルダーが丸く重量があるものを空気圧少なめ加筆:夏タイヤで検証した結果、後ろは高めの方が良好。具体的には軽加重にて295kPaで用いる。
前輪に関しては、同じタイヤを履いているなら許される範囲で空気圧を高め加筆:夏タイヤで検証した結果、前は指定値で問題なし。具体的には軽加重にて260kPaに・・・
もちろん、タイヤの前後別銘柄というのは選択肢に入ります。

とりあえずは、今のスタッドレスで空気圧調整を試す事から入ります。

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