夜景空撮[技術解説] - 空撮専用車両の改造

冬撮影の準備、空撮車両の改造開始

空撮専用車両改造中

2008年8月の後半に予定していた、1週間程度を予定する大規模な撮影が延期となりました。
準備などを含め10日程度の期間は、他の撮影をお断りしてました。
この為に、スッポリと予定が空いてしまいました。
また、天気も安定しなかったために空撮業務は、全て延期になりました。
この空白を利用して、空撮専用車両の本格的な改造を行いました。 本来は、空撮業務が薄くなると予想される年末年始に行う予定でしたが前倒しです。

この改造は夜景撮影と直接は関係ないのですが・・・
この改造が完了すると、サイズアップを行ったバルーンを新調します。
サイズアップが完了すると夜景画質も向上しますので、夜景空撮機材開発カテゴリでの紹介になりました。

本題です。
今回の改造の狙いは以下になります。

  • バルーンのサイズアップ
  • スペアパーツや工具などの積載場所の新設
  • 冬に備えての断熱工事
  • 長距離移動を快適に行うために車両の遮音工事

    バルーンからヘリウムガスを抜く ←2008年8月25日
    改造作業を行うために、バルーンからヘリウムガスを抜いています。
    写真の左側に写っているのが、空気を抜く機械(12V稼働)
    黒いホースの先がバルーンに繋がり、ヘリウムガスを抜いています。
    一度気化したヘリウムガスは、保管が困難なので、「地球に悪いことをしているな・・・」と感じながらも大気開放です。

    この写真の注目点は、車両側にある赤い鉄骨です。
    この車両は中古として2008年4月に購入していますが、前オーナーが特装車として用いていたために床が上げられていました。
    これを撤去することにより、荷室の容量アップを狙います。

    この鉄骨と、合板などの厚みは15cmあります。
    改造後に断熱材を敷き込んだ床に改造を行いますが、既存よりも10cmは床の高さを抑えられると計算出来ました。

  • 改造工事

    バルーン空撮車両:床工事 ←2008年9月3日
    冬場の温度低下と遮音効果を狙い、住宅用の断熱材を隙間無く引き詰めます。
    左側のタイヤハウスの上に今までの床がありました。
    予定通り、10cm程度の低床化に成功しました。
    床に穴が空いているのはシートの取付位置です。

    この画像では写っていないのですが、ヘリウムガスを搭載する場所については補強材(根太と呼ばれます)が細かく入っています。
    自社での設計と改造ですので、柔軟に設計することが可能です。
    今回の改造の設計は・・・私。(0[Zero]:代表)
    施工はカメラマンです。

    バルーン空撮車両:工事完了 ←2008年9月9日
    床は完成後に人工芝にて仕上げています。
    土足で入ることになるので、フローリングでは不便です。

    重量があるヘリウムガスボンベは、車体に固定できる専用のベルトにて取り付けます。
    もしも、事故があった場合に車外にボンベが飛び出ることを防ぐためです。(乗員の保護が最大の目的)

    床一面に30mmの発泡系断熱材が入ったことから、車は劇的に快適になりました。
    今回の改造では、主要なドアや壁。
    さらには、天井などの断熱・防音材も徹底的に修正されています。

    スペアパーツと工具の搭載が可能になりました

    バルーン空撮車両:工事完了 今回の改造により床面が10cm下がりました。
    これにより、スペアパーツ・工具などを搭載するスペースが生まれました。

    現場での予想外のトラブルや、突然の要望に対応するために機材改造などに応じる事が可能になりました。
    真っ先に思いつく成果としては・・・
    バルーンの二機以上同時運用の対応です。
    床面が下げられたことから、ボンベの搭載量が増えました。
    予備のバルーンの他、撮影機材・尾翼なども2~4セットの搭載が可能です。
    つまり・・・複数台のバルーンに同時に撮影などという業務に対応可能になったことを意味します。
    今回の容量アップを計算し、5号バルーンの開発に着手しています。
    4号バルーン(今までの記事は、全て4号)よりも、ヘリウムガスの容量は300Lの増加となります。
    大凡ですが、300gの浮力増加を意味します。
    これから冬季に向かうとバルーンは浮力を失います。
    そのための余剰浮力を確保するために、事前の車両改造に踏み込みました。
    今年の冬は、車載式バルーンとしては初めての冬となります。
    計算よりも余剰浮力が足りない場合は・・・
    さらに大きな車両の導入となります。

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