「某自動車サイトのQ&Aと同じ質問にブログもどきが答えます」の第三十弾。
			前回は、あまり興味が無いエンジンでしたが、今回はミッション。
			ここは専門と言えますね。
		
			
			Q:一時期はオートマチックトランスミッションの主流になるかと思われたデュアルクラッチ式トランスミッション(DCT)は、トラブルがあるとかないとかで、普及に陰りがでてきたような気がします。いま選ぶなら、トルクコンバーター式AT(トルコン式AT)のほうがいいのでしょうか? それぞれの長所・短所があれば聞かせてください。
			引用元 : 「オートマチックトランスミッションは、トルコン式とデュアルクラッチ式のどっちがいい? - webCG」
			https://www.webcg.net/articles/-/48658
			
			回答例(webCG)
			
			A:今後はトルコン式ATがオートマチックトランスミッションの主流になっていくのではないかと考えています。
			
			引用元 : 「オートマチックトランスミッションは、トルコン式とデュアルクラッチ式のどっちがいい? - webCG」
			https://www.webcg.net/articles/-/48658
			
			以下、私の回答。 
			webCGでは以下に関しても語られています。
			
			A:「今選ぶ」なら、トルコンATでしょう。
			ちなみに、「その当時」も国内ならトルコンATと私は述べていました。
			でも、2024年発表の新型車に未だにDCTが搭載されているいう点も無視は出来ません。
			確信は無いのですが、ハイブリッドとDCTの相性は良いのかも知れません。
			
			・フォルクスワーゲンのDCT
			・「トヨタ・スープラ」で8段のトルコン式AT
		
			
			思い返せば「DCTのほうがトルコン式ATよりも断然いい」といわれた時期がありましたね。その後フォルクスワーゲンのDCTで耐久性の問題が表面化したわけですが、まさにそのころ、トルコン式ATの性能がアップし、“スポーティー度”の向上が見られました。
			
			引用元 : 「オートマチックトランスミッションは、トルコン式とデュアルクラッチ式のどっちがいい? - webCG」
			https://www.webcg.net/articles/-/48658
			
			今回の影のテーマです。
			私の中で、DCTの最初の搭載車は、Audi TTの3.2L(クワトロ)でした。
			発売直後に試乗したのですが、流石にフロントヘビー過ぎるバランスが気になり購入には至りませんでした。
			その後、A3 2.0TFSIを購入し、DSGのヤバさに気が付いた事から早期に撤退しています。
			その後も定点観測の観点から、耐久性は無い事は承知しつつ、2度のDCT搭載車の購入しています。
			今も、現行型を一台所有していますが、これはマイルドハイブリッドとの組み合わせ乾式DCTの耐久性は向上するのかの確認の為です。
			この様に、ある意味DCTのマニアと呼んでも良い経歴があるという前提で掘り下げます。
		
| 国内発売日 | 車名 | 重量 | 備考 | 
| 2003/9/1 | Audi TT3.2 | DSG(DCT)6S湿式 | 国内で初めてのDCT搭載車 | 
| 2004/10/22 | Audi 2.0TFSI | DSG(DCT)6S湿式 | 国内で初めての5ドアのDCT搭載車 | 
| 2005/3/5 | VW ゴルフGTX | DSG(DCT)6S湿式 | VWの最初のDCT搭載車 | 
| 2005/6/4 | VW ゴルフGTI | DSG(DCT)6S湿式 | GTI初めてのDCT搭載車 | 
| 2006/2/25 | VW ゴルフR32 | DSG(DCT)6S湿式 | R32のDCT搭載は比較的遅め | 
| 2008/1/29 | VW ゴルフTSI | DSG(DCT)7S乾式 | 乾式7Sの初搭載車 | 
			まず、市販車DCTの歴史を調べようとすると・・・
			「VWに2005年に搭載された」などという文言が示し合わせたように出てきます。
			恐らくですがWikiの「デュアルクラッチトランスミッション」で調べると、2005年にR32に搭載されたと・・・勘違いをしてしまうようです。
			上記の表をご覧いただければわかるとおりです。
			本国発表は、国内発売よりも早いのですが、R32に初搭載などと言うことはありません。
			
			以下が典型的な勘違いの内容です。
			引用したのは影響力が大きいWebサイト上のプロの執筆であったことから引用します。
			
			
			日本市場にDCT(デュアル・クラッチ・トランスミッション)が初めて導入されたのは、2005年のゴルフV GTXからだったが、クルマ好きにとってその衝撃は並々ならぬものがあった。
			
			引用元 : 「【夢の2ペダルMT】「DCT」はなぜ天下を獲れなかったのか? - ベストカーWeb」
			https://bestcarweb.jp/news/entame/99053
			
			2005年のゴルフV GTXの部分ですが・・・
			「VW車」としてなら正解。
			でも、DCTがお題目ですので、「2003年のAudi TT」とすべきところです。
			WikiのページではAudiが積極的に書かれてないことから・・・気がつけないのでしょうか?
			「クルマのメカニズムに詳しい」とされていたことから、敢えて取り上げました。
			
			そして、今回の質問者は、DCTの長所と短所を聞いているので掘り下げます。
			まず、私は2004年発売の、「普通の車にDCTが最初に搭載」された、Audi A3 2.0TFSIを新車で購入しています。
			そして、所有している期間のほとんどで、「DSGは耐久性に疑問がある」とコメントを残しています。
			まだ、乾式DSGの問題に世間が気がつく遙か前の段階でです。
			「メカニズムに詳しい」なら、DCTの耐久性への疑問は抱いて当然と思います。
			
			
			この当時、新しいメカニズムに目がないぼくは、「燃費志向のコンパクトカーは別として、プレミアムカー分野では走りのいいDCTがステップATを圧倒するのでは?」と予想。
			
			引用元 : 「【夢の2ペダルMT】「DCT」はなぜ天下を獲れなかったのか? - ベストカーWeb」
			https://bestcarweb.jp/news/entame/99053
			
			これ、私と真反対の見解ですね。
			プロの方も、この様な考えをもっているなら自腹で走り込みをして欲しいところです。
			キチンと向き合えば、短所にも気が付くことでしょう。
			当時からDSGは、スポーツ走行時の一瞬の喜びの為に、色々な物を捨てているミッションでした。
			それを、素人が勘違いして祭りにしただけです。
			あっっっ ジャーナリストもその片棒を担いだのか?・・・
			
			乾式DCTのその後は、皆さんが知っている通りです。
			現在所有の車両は、低排気量+マイルとバイブリッドの乾式DCT。
			これなら、車の寿命までミッションが持つかも・・・と思って購入しました。
			ヤバイ香りがしたら・・・売り抜けます。
			
			また、現行車に搭載されるDCTである、ゲトラグの7DCT300に関して調べて見ました。
			まず、最初期の湿式DCTよりは耐久性は明確に上がっている雰囲気でした。
			DCTオイルなども10万km無交換などでも致命的なトラブルは発生しにくいようです。
			海外では同型番で検索するとクラッチの部品販売がチラホラ。
			つまり、クラッチの需要があると言うことですね。
			その一方でリビルド品などの販売は少なめ。これは、壊れにくいという客観的なデータと成り得ます。
			現行のMINIとか、同プラットフォームを用いるBMWの購入を避ける理由の一つと考えていましたが・・・
			少し、良い方向に認識を改めます。
			とっ言うよりも、データ取りの一つとして購入しても良いかなとも思っています。
			手持ちのVWは、乾式+ハイブリッド。
			MINIなどは、湿式+ハイブリッド?
			この両方の耐久性が確かめられれば完璧ですね。
		
			
			現行型の「トヨタ・スープラ」で8段のトルコン式ATを採用した際には、わざとシフトショックを演出したほどです。
			
			引用元 : 「オートマチックトランスミッションは、トルコン式とデュアルクラッチ式のどっちがいい? - webCG」
			https://www.webcg.net/articles/-/48658
			
			多田さんに戻ります。
			先日購入した、BMW 540iツーリング(G31)が、同じエンジンとミッションを積んでいます。
			スープラの6気筒の試乗経験はありませんが、540はスポーツとコンフォートの絶妙なバランスが楽しめます。
			この段階で、納車から100km程度しか走っていませんが非常に満足しています。
			このスムーズなミッションをわざとショックを出すなんて・・・
			商売とは言え、情けない考え方ですね。(開発者も、客も)
			シフトショックなど無くても十分にスポーツは出せるんですけどね・・・
		
			2024年現在では、DCTは落ち目と思っている方がほとんどでは無いでしょうか?
			私も定点観測(VW)以外は、DCT搭載車を基本的には避けていました。(今回の再調査でイメージが良い方向に補正)
			2024年の夏に営業車を見当した際も、発売直後のBMW X2に搭載されていました。
			高速道路主体の私の営業車なら問題ないと思いますが、国内の普通の使い方なら・・・
			将来は買取拒否などを食らう可能性があると感じました。
			※営業車は20万km走るので、どうでも良いとも言える
			
			本題に入ります。
			まず、「国内」とするならば、DCTは販売を控えて欲しいと個人的には思ってきました。
			日本人の多くにはメリットよりもデメリットが遙かに勝ります。
			一部のスーパーカー系も・・・同様の考えです。
			MTとトルコンでほとんどの用途はカバー出来るハズ。
			私に言わせると、快適装備満載の段階で、「それはスポーツカーでは無い」になります。
			快適を求めているのですから・・・変速もスムーズにすれば良いじゃ無いですか?
			※快適なDCTなら歓迎
			
			気をつけて欲しいのは、あくまで国内の場合です。
			欧州の様な乗り方をするなら、乾式DCTですらアリかも知れません。
			つまり、私の様な田舎で車を脚としているならば検討の余地はありです。
		
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