バルーン空撮[技術解説] - バルーン空撮とヘリウムガス

ヘリウムガスは安全です

バルーン空撮に用いるヘリウムガスは、風船などにも用いられることから非常に安全なガスです。
ヘリウムガスと同様に軽い気体である水素と比べると発火性の無いことからバルーン空撮・風船に使われています。

注意
声が変わるガスなどとして販売されいるヘリウムガスは、ヘリウムガスに酸素などが混ぜられた状態で販売されています。
バルーン空撮などに用いられる純度の高いヘリウムガスを、そのまま大量に吸引すると酸素不足から体調不良となります。
仮に、バルーンからヘリウムガスが漏れだしても健康に害がある程の濃度とはなりませんのでご安心下さい。

今後とも供給不足傾向。価格は安定してきました

バルーン例 ヘリウムガスは、飛行船やバルーン空撮などの飛行用から、低温である特性を生かした超伝導の研究などに用いられています。
自然界では、大気の0.0005%という微量な量しか含まれ無い希ガスです。
産業分野での需要が高まっていることと、一時的に良好であった供給体制が終焉することから、今後とも慢性的な供給不足と価格高騰が予測されます。
2008年の原油価格高当時には、ヘリウムガスも連動して価格があがりました。
しかし、国内の供給コストの多くはガスボンベの重量に起因する物流コストであるために上昇幅は限られた物でした。
2008年移行のリセッションにより産業分野の需要は落ち込むことが予想されますが、供給量が激減しているという現状に変化はありません。

オモチャとしてのヘリウムガス入りの風船が無くなることは今後とも無いと思いますが、環境という観点からヘリウムガスをムダにするバルーンリリースなどは問題とする考えなどが出てきても否定はできません。

バルーン空撮に用いるヘリウムガス量

小型バルーンを用いる空撮会社の機材例 ←小型のバルーンを用いる、空撮会社の機材例
デジタル一眼レフ搭載可能なバルーンの大きさ(5立米以上)では、最低でもこの位の機材が必要です。

7立米ヘリウムガスボンベ(重量・約60kg)を使用するという仮定で、バルーンサイズ毎にどの位の本数が必要かを示します。

  • 0.3本:コンパクトデジカメ
  • 1本:普及型デジタル一眼レフ
  • 1.5本:高画質デジタル一眼レフ
  • 3本:高画質デジタル一眼レフ(対風型)
  • 10本以上:特殊空撮バルーン(テレビCM撮影などに使用)
  • 0.2本:高画質デジタル一眼レフ(対風型)弊社の場合

    バルーン空撮に用いるヘリウムガスは、使用するバルーンの大きさにより決まってきます。
    デジタル一眼レフ搭載ということを考えると1~3本のヘリウムガスを必要とします。

    車載式バルーン ここで注目して欲しいのが弊社のヘリウムガス使用量です。高画質デジタル一眼レフ+対風型にも関わらず極端にヘリウムガスの使用量が低くなっています。
    これは、風に強い車載式バルーンを自社開発したことにより実現しています。
    バルーンにヘリウムガスを入れたまま、移動ならびに保管をすることによりヘリウムガスの使用量を画期的に減らすことが可能になりました。

    コラム:ヘリウムガスは回収できないのか?

    バルーン空撮に携わると一度はこんな事を考えます。
    「ヘリウムガスをもう一度圧縮して再利用出来ないか?」と・・・
    研究室などでは、ヘリウムガスの回収装置を用い、実験などに使用したヘリウムガスを回収しています。
    この装置は車載などは困難であることから、空撮現場でのヘリウムガス回収は現実的な案ではありません。
    それでは、コンプレッサーなどを用いて、10気圧程度にヘリウムガスを圧縮して・・・などと考えるのですが、これも問題が発生します。
    ヘリウムガス回収の仮定で、どうしても空気などが混ざり純度が落ちてしまいます。
    純度の落ちたヘリウムガスは浮力が無くなることから、この選択肢も取れません。
    0[Zero]では、総合的に検討した結果から、バルーンからヘリウムガスを抜かずに保管がもっとも高効率であるという答えに行き着きました。
    車載式バルーンは、導入から半年が経過しましたが良好な実務実績を残しています。
  • 過酷な実務・開発環境からの発想

    0[Zero]の空撮業務は、ホテル・マンションなどのイメージ中心の空撮から、撮影の精度や環境順応性が問われる調査目的まで多岐にわたります。
    一般的な空撮会社が経験することのない、極低温下での撮影。雨天での空撮などヘリウムガスを含む機材性能ギリギリでの撮影経験とテスト実績が豊富にあります。

    ヘリウムガスは、温度・気圧により浮力特性がかわります。
    サイズの大きなバルーン(ヘリウムガス10本クラス)の場合は、それほど問題にはならないのですが、3本以下・・・つまり、バルーン空撮に用いられるバルーンの殆どは、温度と気圧の影響を強く受けています。
    冬季の富士山などでテストを行うと、この特性を痛感する事になります。
    本来なら数値を含め、キチンとした記事を書きたいところなのですが・・・
    同業他社には伝えたくないノウハウが含まれる部分なのでご紹介は控えさせて頂きます。

    一行だけ書くとすると・・・
    バルーン空撮会社・バルーン制作会社・ヘリウムガス供給会社の殆どは、ヘリウムガスの特性を殆ど理解していない。

    十分なテストをくり返しているからこそ、現場で安全且つ迅速な空撮を可能にしています。

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