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ドローン空撮[技術解説] - ブラシレスジンバル・最初の2週間

ブラシレスジンバル・最初の2週間

GoProを中心とした、この頃の諸々の話。

2.0kgブラシレスジンバル搭載の初期機
ブラシレスジンバルによる初めての業務
このページを書いている段階ではブラシレスジンバルを搭載した機体による初めての業務が完了しています。
実際の撮影映像や案件は守秘義務の関係から非公開となるのですが・・・

とても良い結果が得られました。

ジンバルもGoProも、購入時の姿とは少し違っています。
やはり、夏の炎天下での実務ではポン付けでは実用となりませんでした。
改修内容に関してはまだ詰め切っていないことから非公開です。
一定の水準に達した段階で、徐々に公開となります。
本当は非公開としたいところなのですが・・・
露出が高い(メイキングなどてにも使われる)事から、外観上で隠しきれない部分は公開していきます。

サンディスクのマイクロSD
GoProの準備状況

←先ほど、アマゾンから届いた16GのマイクロSDカード3枚。
これ以前にも、3枚を購入していたので、合計で6枚となりました。
先日の業務の際に、お客様に貸し出しをしていることから、社内在庫は4枚です。
スタビカムシリーズが本格的に稼働すると、20枚でも足りなくなる事でしょう。

なお、正式採用データカードはこれになります。(SANDISK Extreme 16GB)
32GBがコストパフォーマンスは高い。(実売1万円)
64GBも発売されましたがお客様のMac環境を考慮すると、16GBを複数「回す」というスタイルで当面はいきます。
仕事が重なると、出払うカードが多くなることから、その都度の買い増しとなります。
この様な、即時に入手可能なアイテムは必要に応じて購入することになります。

GoPro用社外充電器とバッテリ ←サブバッテリは社外品を2本と充電器を購入。
GoProは現場にて複数台稼働という事も考える必要があることから、これでは不安です。
本体を購入すれば、1本は付いてくることになるので、積極的にバッテリーは増やす必要も無いかもしれません。
※充電器は4個程度は必要か?

なお、HERO3は2台購入から変化無し。
こちらも、ヨドバシコムから1日で到着するので、必要な時に追加購入します。

GoProの交換レンズは3本発注済みで到着待ち。
センサフルサイズで、90゚よりも狭い画角を選択しました。
理論上は・・・非改造のナローよりも、良い画を出してきます。
得に夜景実景での差が大きいハズ。
当初から、3本も購入したのはこのレンズを搭載したカメラが業務では主力となると予想したから。
最終的にはこのレンズを搭載する為に、最低でも3台はHERO3を買い増しする必要有り。
1ヶ月以内に、ボディは5台体制以上になります。

コラム:GoPro HERO3を使いこなす
GoPro用社外充電器とバッテリ

約2週間の付き合いでHERO3がいろいろとわかってきました。
まずは悪いお知らせから。
2台しかボディを購入していないのに、1台は初期不良でした。
純正ソフトである「シネフォームスタジオ」も、私のPC環境では固まります。
バッテリー室のフタを開けるのにも、コツが必要。(これをスムーズに外せる人はいるのか?)
国産メーカには無い、不安定な感じは相変わらずです。
しかし・・・画質はスゴイ。

空撮屋として面倒なのが多彩な撮影フォーマット毎のセッティング。
フィルターセッティングは、「撮影モード毎」「クロップモード毎」に必要。
問い合わせが入ると思われる撮影モードはWVGA(ネット用の240fps前提)・1080p(テレビ仕事の主力)・2.7k・2.7KCin・4K・4KCin
高画質用途ではProtuneの有無もテスト必要。
地上からのテストのみでセッティングが完了するなら簡単。
しかし、マルチコプター空撮屋の場合は空での実写でセッティングを出さなければならない。
それは機体からの振動込みのセッティングとなるから。
撮影時間も、早朝・快晴・曇り・夕景・夜景が必要と・・・
テストフライトはサイバーショットの時の10倍は必要という困った事になってしまっています。
そこで、頭を切り換えて防振システムの再開発に入っています。
振動を限りな少なくすれば、地上でのセッティングデータに近づける事が可能になる。
結果として、テストフライトの回数を落とせるという理屈です。 しばらくは現場での不意の追加には・・・「エイヤッ」とするしかありません。

ブラシレスジンバル+HERO3の世界中のサンプルを見て気がついたこと・・・
「ネット上にある、HERO3のマルチコプター空撮では170°で撮影されることがほとんどです」
90°のサンプルが少ないのは・・・
アラが見えてくるから。
90゜(クロップ)の真夏の炎天下のサンプルを出せる方は技術のある方です。
真夏の炎天下で樹脂プロペラ。さらにクロップで綺麗な画を撮る。をこの夏の技術目標と設定しました。
この条件下で、誰もが唸る画を撮る為に・・・全面的な防振システムの見直しに迫られています。
Tarotジンバルの採用の際に、「ポン付けでも綺麗に撮れる」としたのは170°で特定の光量条件の時。
シビアな(空撮GoPro的に)環境下で、安定して美しい映像を撮りつづけるのは結構大変です。
当初の予想通り、モーターの防振対策は必須。
さらに、それ以上の技術が要求されるというのが実際のところでした。

カーボンプロペラを採用すれば、ハードルは下がるのですが・・・
それはポリシーに反することなので極力避けたいところ。
樹脂プラペラで真夏の炎天下でも業務が出来る可能性を探ります。

公開日:2013/07/12
最終更新日:2013/07/14
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